映画【アバター】のモデル惑星が遂に発見される。

映画【アバター】をご覧になった方はきっと多いはずです。

 

あの美しく荘厳な世界・・そして幻想的な生き物などなど非常に素晴らしく心を惹きつけられる世界でした。

あの美しい世界を描き出す上でモデルとなった星があるのを皆さんご存知でしょうか?

そして100年歳月の果てモデルとなった星が実際に観測されると言う快挙が達成されました。

 

地球に最も近い系外惑星として100年近く前からその存在を知られながらも、技術的な問題により観測することができなかった惑星です。

その存在は常に多くの人々の空想・妄想をかきたてる存在でした。

以下に詳細を記載したいと思います。

 

今年の8月24日ドイツで恒星プロキシマ・ケンタウリを周回する惑星を発見との報告がありました。(恒星とは太陽系での太陽の様な星)

 

太陽系に最も近い系外惑星であり、その名はプロキシマb。

ケンタウリの周りを周回するプロキシマbは地球からの距離はわずか4光年。しかも生命が存在できる環境があるというのです。

 

 太陽系からわずか4光年という近さから系外惑星の探査計画スペースショットの目的地としても注目を集めています。

 

ついに発見された系外惑星プロキシマbですが、系外惑星はプロキシマb以外にも多数発見されています、その数は実に3000個以上です。

 

プロキシマbが他と違い特別な理由は 3つあります

*地球と同じ岩石で星が出来ていること。

*水が液体として存在する可能性が高いこと。

*地球との距離が4光年と近い。他の系外惑星は近いもので数百光年は離れている。

 

ケンタウルス座α星は太陽系にもっとも近い恒星として1915年頃から知られてきました。(映画アバターの舞台にもなりました)

ケンタウルス座α星は三重星でありほぼ同じ位置にあるα星A・α星Bと0.2光年離れたプロキシマ・ケンタウリで構成されています。

そして今回プロキシマケンタウリを周回する惑星が発見されました。

 

ケンタウルス座α星は地球に一番近い恒星として1915年頃から100年にわたり系外惑星の研究対象とされてきました。

系外惑星は自ら光る事はなく観測するのは困難でした。

今回用いられた観測手法は恒星の揺れを観測する方法です。

直接観測すればと思う方もいるとは思いますが、系外惑星は暗く直接的に観測する事は出来ないそうです。

だからこそ恒星のわずかな揺れを観測する必要があるんですね。

では、何故恒星は揺れるのか?

太陽系をモデルにみると太陽は周りの惑星の影響で揺れ動いています。

最大の惑星である木星の強力な重量では秒速13mで揺れ動きます。

この恒星の規則的な揺れを観測する事で間接的に惑星の存在が分かるのです。

 

プロキシマでは上記方法も含め複数のプロジェクトにて惑星の存在を示す兆候は捉えられていました。

ですがプロキシマの揺れは僅に秒速1mしかなく、惑星の存在を証明するには遥か4光年先のプロキシマの僅なゆれを正確に観測しなければならなかったからです。

恒星の動きがこれ程小さいとフレアや黒点の動きを惑星の影響と間違えてしまう可能性があります。

今年1月に研究者達はにプロキシマの僅な揺れを正確に捉えるために、世界最高精度を誇るチリのラ・シヤ天文台で60日間連続観測を行いました。

新たに観測されたデーターで揺れの周期は11.2日である事が判明し、そのデーターが間違っている可能性は1千万分の1以下という正確なデーターでした。

 

この結果、プロキシマ・ケンタウリを11.2日周期で周回する惑星プロキシマbを発見するという偉業が達成されました。